*** 富士山 ***

2009年7月に何年かぶりで、富士山に登ろうと計画している。
子供が小さい時に連れて登って、相当ひどい目にあった記憶がある。
2回登ったが、吉田口・河口湖口からの登山ばかりであったので、今回は須走口からに
しようと思っている。

登山方法を調べているうちに、登山紹介動画が見つかったので、リンクを張ってみた。
良くできているビデオです。

富士登山紹介ビデオ(富士山表富士宮口登山組合)


富士山には4つの登山ルートがある。
いづれも五合目からの登山コースとなっている。
1.富士宮口ルート
  5合目の標高が2,400mと最も高く頂上まで5時間と最短のコースだ。初心者にはこのコースがお
  勧めと大抵書かれている。
  ここは新幹線新富士駅から登山バスがあり、特に関西方面からの人気コース。
  上のビデオはこの富士ノ宮コースの紹介。

2.御殿場口ルート
  5合目の標高は1,440mで最も低い位置にあり、登頂時間も5時間40分と最長。
  その分比較的すいている。
3.須走口ルート
  五合目の標高は2,000m、登頂時間は5時間40分。
  「富士の嶺よりまっすぐに走るのが直走(すぐばしり)で、これが須走となった」とか。

4.吉田口・河口湖口ルート
  五合目は2,300mの標高で、アクセスがよく一番の人気コース。登頂時間は5時間40分。

どのルートにしてもマイカーで行くには事前のチェックが必要である。
駐車場がたいてい満車で、駐車場が空くまで長時間待つか、2〜3kmも下ったところに路上駐車し、
そこから登山口まで延々と道路を歩くかである。最悪は麓まで降りて駐車場を探し、そこに車を置い
てそこからバス・タクシーで行く事になるかである。いづれにしても登山計画が狂ってしまう。

ただ御殿場口ルートだけは駐車場が比較的空いている。他のルートより600〜1,000mも標高差が低い
所からの登攀が空いている原因だろう。



志木の自宅を5:40分に出発して、所沢ICで高速に乗り関越道、圏央道、中央道と走った。大月JCTで
富士山に向かいその終点で東富士5湖道路に入り須走ICで降りた。ここからは「ふじあざみライン」
で一気に2,000mの須走口五合目まで登った。

案の定と言うか、やっぱりと言うか駐車する場所がないのである。駐車場は勿論満車であり、出て
行く車は皆無なのだ。既に下り線には長蛇の駐車の列が延々と3kmほども並んでいる。一台もの隙
もない。それでも辛うじて路駐から出ようとしている車を見つけやっとの思いで駐車した。


こんな路駐が延々2〜3km続いている。






やっと5合目の出発点に到着(8:40分)







登山口近くの古御岳神社で安全を祈願したのち、いよいよ登山開始だ。







         暫くはこうした樹林帯が続く。このルートは他のルートに比べて樹林帯が本六合目過ぎまで続くのが
特徴である。従ってその分眺望は無い。








それでも時折樹木が途切れた場所から山中湖や自衛隊の演習場が見えて来る。


上を仰ぎ見れば頂上は雲の中だ。









イタドリの白い花、このイタドリは随分と高いところまで分布している。



ナナカマドも白い花を付けていた。これは秋最初に真っ赤に紅葉する。









10:03分にやっと新六合目にたどり着いた。
この工事小屋風のお粗末な小屋はいただけない。




ここには小さな鳥居があり、鯉のぼりが掲げてあった。





ここは標高2,450m、五合目2,000mを出たのが8:40分だから、450mを80分掛けて登った計算。









新六合目を出て尚樹林帯を暫く登ると、本六合目の小屋が見えてくる。



ダケカンバが吹き下す強風で斜めになっている。

下界を見下ろすと、山中湖は雲の端切れの下である。









この付近の草花、まだ写真を撮る体力は残っている。

これは白山芍薬。あとの2つは、よもぎと野イチゴかなあ?













やっと本六合目「瀬戸館」(2,700m)に到着した(10:52分)

新六合目から50分掛かっている。一寸と時間掛かり過ぎだと自覚する!



富士吉田方面



山中湖方面



須走口駐車場方面



見上げれば2,950mの七合目が微かに嶺線に見える。



2,700mの本六合目を過ぎると、周囲の潅木は次第に減ってきて、やがて森林限界を越える。
このあたりから富士登山という感じだ。


植物も高山植物になってくる。
ミヤマヤナギ

ベニバナイチヤクソウ

コケモモ








3,000mに近づくと流石に寒くなり、万年雪も顔を出し始める。





やっとの思いで2,950mの七合目「太陽館」に到着した。

12:30分であった。約60分掛かった。 この建物も相当な年代物だな!





まずは昼食を摂る。そう言えば朝、車の中でおにぎり2個食べたきりだったな!
このメニューで1,300円位だったかな?








七合目を後にして、3,200mの本七合目目指して登はん再開。傾斜もきつくなる。













14:00やっと本七合目の「見晴館」(3,250m)に到着。250m登るのに1:20分程度掛かった。



前回、20数年前来た時と大きく変わったのがトイレだ。大抵が有料となり、多少綺麗になった。
100円又は200円なので、小銭を用意してから登ろう。
バイオトイレで、従来のような臭いは無くなったようだネ!
世界遺産に登録されなかった原因がトイレとゴミのようで、その改善に努力中のようだ。






さて、見上げると八合目の「江戸屋」が見えている。
強烈な風邪が吹き始めた、気温も下がってきた、頭が少し痛む。


でも取り敢えず八合目までは行こうと決意して登攀を開始する。


暫く登ると八合目の「江戸屋」の大きな建物が近づいてきた。
なかなか一歩が出ず、直ぐ上に見えるのに近づかない。そこで、酸素を使う事にした。
これは1,500円でしたが、価値がある。これ無しでは厳しかったと思う。
2秒噴射で50〜60回利用出来る。できれば一人一本がよいのではないか。








そしてやっと八合目、3,350mに到着だ!時間は14:30分。
ここで吉田口・河口湖口のルートと合流する。


ここは皇太子殿下が泊られたと書かれている。
本来なら、この辺りで泊るのがいいんだろう。でも予定ではこの日の内に下山の予定だった。





七合目を見下ろすと、そこからは100mの高度さしかない。あまりの強風のため登山者は少ない。





この上は3,400mの本八合目だ。
山中湖も遥か遠くに霞んで見える。






そしてこの鳥居をくぐると本八合目である。
この辺り酸素を盛んに吸った。



ここには沢山の山小屋がある。上江戸屋、トモエ館、そして富士山ホテルの3館。
後から思うと、この辺りに泊って翌早朝頂上に上ってご来光を見るのが正解だった。
次回くるのだったらきっとそうします。






この上は八合五勺の御来光館(3,450m)だ。到着は15:43分。









九合目はこの鳥居をくぐると直ぐたどり着く。



そしてやっと九合目九須志神社軒下に息も絶え絶え到着。(16:29分)
寒い、暗い、烈風、10m先が見えるかどうかの視界。


ここはもう頂上と同じだ。
兎に角、宿に飛び込んだ!当初の予定通りそのまま下山していたら危険だったな。
宿泊したのは東京屋もしくは山口屋本店なんですが、あまりの強風、雲のため写真も撮れず。
それにしてもひどい山小屋だ、1枚の布団に2人で、夕食のカレーが付いて7,000円。
ま、予約も無しで文句は言えないかな?





****************************************************************************************** 明朝4時過ぎに起きだして、と言うより周りがざわつき始め、起きざるを得ない状態なのです。

外はご来光を見る人達でごったがえしている。

4:30分、東の空が明るくなり、遥か下界で山中湖が胃袋に似たその姿をくっきりと暗闇に映し出

している。


下山を始めると、沢山の人が頂上でのご来光を目指して登ってくる。


4:37分、いよいよ日の出だ!
この時間は登山者も下山者も足を止めて皆これに見入る。
あちこちで歓声も湧き起こる。








遠く箱根の芦ノ湖も朝靄の中に浮かんでいる。







4:46分には頂上付近は日の光を受け、明るく多くの登山者が確認出来る。







やや下の九合五勺あたりはまだ日が当たらず薄暗い。背後の高峰は瑞牆山、金峰山だろう。









今年は残雪が例年より多いそうだ。



数珠繋ぎで登攀する人々。



昨日苦戦しながら昇った山小屋に分かれを告げる。

八合目付近の山小屋。



八合目で富士吉田・川口湖口と分岐する。
分岐を間違えて下山すると大変な事態となる。


頂上を、下山しながら見上げる。



七合目、六合目の山小屋を通りすぎる。





須走が延々と続く(2km)。画面右上の白い所が須走口駐車場だろう。







砂払い五合目から須走を振り返る。









須走五合目口に下山してもう一度振り返ると、そこに泰然として富士があった。
不思議な事に、写真をよくよく見ると富士山の上に富士の形をしたものが映っている。
雲に反映した富士の姿だろうか?その頂は5,000mほどもありそうだ。(09.07.20 am7:10撮影)
この現象、ご存知の方は最初の画面の
にでも書き込み願えませんか?

元会社の同僚が調べてくれたのですが、これは「二重富士」らしいのです。太陽が富士の向こう側に
あり、これが大気中のゴミやチリなどのスクリーンに映って起きる現象らしいのです。ですが、今回
のこれは太陽はこちら側にあり、富士の後ろにあるスクリーンに映った現象なのかな?
****************************************************************************************** NHKで気象予報やられている平井信行さんにこの件訊ねました。その結果は以下の通りでした。
『この度は貴重なお写真、ありがとうございました。
 1、雲に富士山の影が映っているように見える(普通の影と同じ原理)
 2、富士山の影でない可能性もある
 (ア、富士山の影響で上昇気流が起こり、山頂の近くに雲ができているようにも見える)
 (イ、たまたま別の雲の影が富士山の形のように写っている>>>形が富士山と一致しない為)
 上記のような理由が考えられますが、写真だけでは判断がつきません』
 平井さん、有難う御座いました。
****************************************************************************************** この「あっぱれ!富士登山」のサイトは富士登山に有用なので利用されるとよろし。
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