*** 新東名で行く瀬戸・多治見 ***         (2012.4)


 新東名道路が2012.4.14一部開通したので、それを利用して瀬戸、多治見方面に一泊で行って来た。

 

 上の写真はNEXCO 中日本(中日本高速道路株式会社)のもので、赤い太字の部分の御殿場・三ヶ日
 JCT 間が今回の開通部分である。細い赤字部分は未開通部分で西は豊田東JCT、東は海老名南JCTま
 でが全体の新東名道路ということになる。青い線の道路は従来の東名道路で、東京と小牧ICを結ん
 でいる。NEXCO中日本は東名の東京IC、中央道の高井戸ICまでを管轄している。

 西には新名神が建設されていて、いづれ東西を結ぶ新東名・名神高速道路になる。
 
 

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 御殿場から新東名に乗り入れて最初のSAがこの駿河湾沼津である。
 新東名は東名道路の山側を走っていて、海は殆ど見えないが、このSAからは駿河湾が見渡せる。
 





 何もかも新しくてピカピカであるが、特にトイレが従来のSAのイメージを覆すものである。
 従来のSAには入っていなかった有名な店舗も何軒かある。
 





 これは男性トイレ
 元々日本の高速道路のトイレは欧米に比べて遜色はなかったが、今度のはそれらを遥かに凌駕する。
 





 これが上り線の2階にある話題の女性トイレ、高級ホテルのトイレ並みである。
  





 上り線の駿河湾沼津SA

 駿河湾が一望出来る。三階の鐘楼に登れば鐘を鳴らすことも出来る。
 





 手前には茶畑が広がり、湾の向こうは伊豆半島が遠望される。。
 





 これはパノラマ写真ですので、画面を右にスクロールして見て下さい。
 





 駿河湾沼津SAを出ていよいよ新東名のドライブである。
 殆ど海は見えなくて、山とトンネルのドライブとなった。
 





 トンネルは3車線だが、あとは2車線と3車線が交互にある。道路幅自体は3車線が確保されてい
 るので、容易に3車線への変更は可能だ。
 勾配やカーブは従来の高速道に比べ殆ど無く、ハンドル操作は追い越し時程度のものだ。
  





 今回、プリウスに買い換えて初めての遠出だったが、約800km走って平均燃費は24kmだった。
 9割方高速道だったが、プリウスは一般道の方が燃費は良いようである。高速では大体100
 kmで走った。





 サービスエリアは似たような作りが多く、こんな感じである。
 




 平日だというのに、人気サービスエリアは混んでいる。中には満車表示が出ていてサービスエリア
 への入り口から駐車待ちの行列が出来ているものもある。誘導者もまだ誘導に慣れていなくて、空
 いている場所を見つけるのに運転者が相当努力しなければならない。

 ところが、ずっと奥の方の大型車等が止まる場所の方は空いているのである。だから、手前に行列
 が出来ていても構わず右車線を奥に進み、出口に近い方まで行けば容易に駐車可能である。これは
 どのサービスエリア共同じであった。

  


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 「せともの」の瀬戸に車で行くには、東名高速の豊田JCTで東海環状道に入り、せと赤津ICで降り
 るのが早い。中央道からだと、土岐JCTでやはり東海環状道を利用するのが良い。

 この瀬戸は「10世紀頃から焼き物作りが始まったとされている。鎌倉時代には良質の土が取れるこ
 の地で加藤四郎左衛門景正(藤四郎)が陶器の製造を始める。江戸時代には尾張藩(尾張徳川家)
 の直轄領となり、瀬戸で産する陶器製造は藩の独占産業となった。18世紀後半になると陶器が磁器
 に押され始めたため、加藤民吉が肥前で磁器を学び、その技術によって瀬戸での磁器の製造が始ま
 った。」と瀬戸市の歴史に書かれている。

 ただ瀬戸市中心街に行っても「せともの」を焼いている訳ではない。現在焼き物は「せと赤津IC」
 を降りた辺りの赤津町一帯に窯元があるだけとの説明を受けた。
 

 瀬戸川が流れていて、その両脇にわずかばかりの焼き物販売点が点々とある。
 長年通った軒を連ねる益子焼などにくらべると寂しいものだ。
  





 中心に「瀬戸蔵」「瀬戸蔵ミュージアム」や「新世紀工芸館」等があるが、閑散としている。
 写真は「招き猫ミュージアム」で、猫の焼き物など沢山売っている。安い招き猫の焼き物を裏返し
 てみると「Made in Chaina」となっていて、興醒めして早々に退散した。

 これは「招き猫ミュージアム」の「おもだか屋」
 





 招き猫は江戸時代末期に誕生したそうで、達磨や福助と並ぶ縁起ものの一つである。招き猫にも色
 々あって、左手を挙げるのが「人招き」で、右手を挙げているのが「金招き」だそうである。僕な
 ら迷うこと無く断然右手挙げを選定する。
 中には両手を挙げているのもあるが、これは「欲張りの戒め」なんだそうだ! 
 







 下の3点のガラス工芸は「新世紀工芸館」に展示されているもの。
   




 





 鰻は旨い。この店は宮前橋近くの「田代」という鰻屋だが、注文を受けてから鰻を捌き備長炭で焼
 くのだが、店自体は10人ほどしか入れない小さな屋台の様なもので、焼く時に出る煙がもうもうと
 店内に立ち込め、店内が霞むほどである。

 「銀座通り商店街」の「うおかね」に鰻を食べに行ったのだが、水曜日は商店街が休みであり、代
 わりに行った鰻屋がこの「田代」であった。
  

 鰻丼に一匹まるまる入っていて、これで2,200円である。店内に張り紙がしてあり、値上げしまし
 たと書かれている。パンフレットには1,900円と出ていた。今後更に値上げするとも予告されても
 いる。関西風の焼き方で、実に歯応えがあって旨い。関東の蒸すのも悪くはないが、旨い油が取れ
 てしまっている気がしてならない。




 瀬戸市街は焼き物を期待して行かない方がよいかも知れない。「せともの」の本場だからと相当の
 期待感を持って行ったがなんだか拍子抜けの感がある。勿論丹念に探せばそれなりのものがきっと
 あるのだろうが、落胆は隠せない。

 帰って友人から「瀬戸・多治見の陶器は分業制で、製土業(土屋さん)・釉薬(薬屋さん)プレス
 屋さん・焼成する工場・絵付け屋さん・梱包屋さん・箱屋さん・山問屋・消費地の販売会社等色々
 な業種で一つの商品が消費者に渡るのです。」と教えられてみると、その僅かな工程の一つ二つだ
 けを垣間見たに過ぎなかったようである。

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 瀬戸で鰻を食ったあと、多治見方面に国道248号線で向かい、多治見の手前にある「市之倉の幸兵
 衛窯」と「さかずき美術館」に立ち寄った。
 
 この「幸兵衛窯」は開窯二百年だそうで、現在は七代目の加藤幸兵衛氏が継いでいて、次代は加藤
 亮太郎氏が継ぐのだそうだ。六代目の加藤卓男氏はペルシャ陶器研究を40年に渡って続け、ラク
 スター彩を見事復元したそうだ。






 以下は「幸兵衛窯」に展示されている焼き物の数々である。

  





 これは陶器ではなく、幸兵衛窯本館に嵌められているステンドグラス。
 




 ラスター彩大皿
 





 三彩花器
 





 深いブルーが印象的
 





 





 ガンダーラ像 ペシャワール三世紀との説明がある。
 





 





 





      





 古陶磁資料館の裏庭に窯が作られている。
 





 






  





 これらは益子辺りでも最近はよく見かけるものである。流行なのだろうか?
 あちらこちらの焼き物の産地に似たものがある。
 





 





 





 





  





 





 淡青釉金彩鳳凰香炉 735,000円 予約製作とある!
 





  





 





 この車、マイ・プリウスですが、の向こうが「さかずき美術館」。
 但しここは撮影禁止なので写真はこれだけ。
 「さかづき美術館」には様々なさかずきが陳列されている。
 



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 市之倉へ向かう前に赤津まで戻って「赤津焼会館」を訪ねたが、どうも閉館の気配だった。


 多治見警察の近くのビジネスホテルに一泊し、翌日は多治見の「オリベストリート」
 「たじみ創造館」等を見て回った。

 ここ多治見も街中を川が流れていて、土岐川という。
 故郷の高梁によく似た街である。
 





 地方の街は、どこもそうだが人が居ない。
 閑散としている。
  





 ここ多治見もうなぎ屋が目に付く。
 






 ここはカネヨ陶磁館と言って、中国陶器のレプリカを置いている。
 「鶴瓶の家族に乾杯」というNHKの番組でこの店が紹介された。
 




 レプリカと言っても、故宮博物館の許可のもとに製造しているとかで、100万を超える値札が付い
 ているものもある。
  






 







 


 オリベストリートの交番
 




 「たじみ創造館」の陳列・販売品の数々
  





 玉石混合で、人間国宝・巨匠8人の作品も展示されている。
 





 





  





  





 





 





  



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 今回購入したものの一部
 
  



 織部焼
 

 今回はNEXO中日本の「速旅(はやたび) まるごと静岡ドライブプラン」を利用した。
 ETCを利用した割引プラン等があるので、チェックする価値はある。いまや道路も割引の時代
 なのだ。これをクリックして利用すれば安くなる。
   → 割引プラン<速旅>


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 また秋にでも、中央高速経由で市之倉近辺を再訪してみようかなと思う。
 市之倉には市之倉川に沿ってその両側に57もの窯元があり、その内見学可能なのは24だけだが
 美濃焼が堪能できる場所である。 

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